免疫調整薬-2ドメインの中止について

REMAP-CAP Japanでは2020年より、免疫調整薬-2ドメインを、エーザイ株式会社の開発した新規薬剤候補であるエリトランを用いて、中等症COVID-19患者における有効性を検証する医師主導治験として実施する準備を行っておりました。 

本治験は本邦(jRCT2031200443)と米国における国際共同治験として実施され、目標症例数は本邦で136症例でした。国際共同治験に伴う複数の障壁により準備に時間を要しましたが、2022年1月末より本邦での症例登録を開始し、4月末までの約3ヶ月間に27症例の同意取得、26症例が登録されました。 

しかし4月末にエーザイより、昨今の新規開発薬の承認や対象症例の減少等、目標症例数の確保が困難な状況等を鑑み、REMAP-CAPにおけるエリトランの評価中止の申し入れがあり、米国における本試験のスポンサー(実施主体)であるGlobal Coalition for Adaptive Research(GCAR)から試験中止が通知されました。これに伴い国内でも、2022年5月7日をもって本治験への被験者登録を中止しました。既存の試験参加者(患者)については、プロトコル通り割付90日後までのフォローアップ調査を実施し、また通常通りモニタリングも行うことで安全性を確認します。 

本邦における症例登録を開始して3ヶ月後の突然の治験中止となり、関係各位にはご迷惑をおかけして申し訳ありませんが、何卒ご理解の上、引き続きお力添えいただきますようお願い申し上げます。 

 

研究代表者 治験調整医師 

聖マリアンナ医科大学 藤谷茂樹